キリマンジャロ登山 5日目(後半)

キリマンジャロ登頂を無事に果たした。

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山頂(5895m)からバラフキャンプ(4640m)に戻り、さらにハイキャンプ(通称ミレニアムキャンプ・3900m)まで下山しなければならない。


気持ちを切り替えて、下っていく。

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1時間以上かかったステラポイントからウフルピークの道のりもあっという間だ。下りは楽………。


(((((((( ;゚Д゚)))))))


って、アントニオが倒れている!!!!
緊急事態!!
体力が尽き、気力で登っていたアントニオには、下山の力がほとんど残っていなかった。

ガイド達が「エネルギーが足りない。お前たちが持っていた、パワーフードをくれないか?」
と言ってくる。僕たちは下山のときの行動食として、食料(クッキーと羊羹)とお湯を残していた。


羊羹は井村屋のスポーツようかん

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アントニオには元気になってもらいたい。
その一心で、僕たちの行動食を渡す。
一緒に苦楽をともにした仲間、最後まで一緒に帰りたい。


魔法瓶のお湯も体を温めるには丁度良い。
エネルギーだけ補給しても吸収しないからね。


少し離れたところで状況を見守っていたが、ガイド達が目を疑う行動に出る。



アントニオに渡したクッキーをガイド3人で食べている!!!



正直唖然とした。
アントニオがもういらないと言ったためだと思うが、僕たちの大事な行動食が…。

僕たちだって、空腹なのに。

ありえない行動は、アタック前から起きていた。ガイド達は「手ぶら」なのだ。
水も非常食も何も持たない。何度もキリマンジャロに登っているのに、大丈夫なのか?
ハンガーノックにならないのか?
ガイドという立場上、想定外のことも対処できなければいけないと思う。
水や非常食は余分に持っていくべきだ。普通のガイドならそう考えるはずだが、キリマンジャロのガイド、キリクライマーズのガイドの常識は残念ながらそうではなかった。自分達は何も持たず旅行者から大事な行動食を奪うのだ。手ぶらの理由は、登山者の荷物を持つという役割もあるが、3人とも手ぶらという考えが良く分からない。ウエストバック1つだけでも良いじゃないか。ポケットに非常食を入れておくことぐらいできるじゃないか。それが砂糖でも良い。


困ったことがあると、
「ハクナマタタ」(スワヒリ語で何とかなるさ)と言う。


何ともならなかったらどうするんだ!!!


と声を大にして言いたい。
登山が危険なスポーツだという認識が弱い気がする。


グチグチとその場で文句を言っても、何も解決しないので、気を取り直して下山開始。
アントニオはガイド2人に両肩を支えられ下山。ステラポイントで本人の主張を聞き入れていれば、結果論だけど、こんな自体にはならなかったのかもしれない。


僕たちは、サブガイドとともに下山。
予想以上に長い道のりだ。(たぶん)行きと違う道で下山していく。

柔らかい土の道なので、膝や足への負担は少ない。
だが、長い…。本当に長い…。同じキャンプ地に戻るとは言っていたものの、予定が変わり、バラフキャンプの荷物はポーターが運んでくれて、下のキャンプ地を目指しているのではないかと思えた。

そして、予想通りのエネルギー切れ(ハンガーノック)に。

行動食を計画的に補給していたが、想定外の出来事により全てを失ってしまった。
補給しようにも補給できない。お湯が残っていたので、喉は潤ったが、エネルギーは補充されない。
頭が少しくらくらしながら、足を一歩一歩進めていく。
気分は重く、いつ着くのか?と聞いても、適切な答えは返ってこない。
サブガイドのジャスティンもしんどそうだ。お湯を分けて、前に進む。

みぞれ混じりの雨が降ってくる。
もはや、気力しか残っていない。登頂時よりも僕たちは疲弊している。下りって、楽なもののはずなのに、完全に体力がなくなり、気力も残りわずかだ。とくに、ゆかは風邪の影響もあり限界近くまで追い込まれていた。
お互い励まし合いながら、果てしない道を一歩一歩と歩みを進める。


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そして、やっとの思いで、バラフキャンプに到着した。
もう、ぐったりだ。アントニオは無事に着いて、寝ているようだ。無事で良かった。
僕たちも無事に戻れて良かった。アントニオと下山したチーフガイドの姿はなかった。

休憩後、昼ごはんが用意された。
僕は食べられたが、2人はあまり喉を通らないようだった。疲労しすぎると食欲も落ちる。
でも、まだこれから下山しなければいけないので、無理にでも食べなければいけない。

さらに、休憩後、下のキャンプ場に出発し、難なく到着できた。

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あれだけ疲弊して、追い込まれていたのに、ご飯を食べて、休憩すると、体力が回復して動けるようになる。本当にヒトって、すごい生き物だと思う。自転車だって、100km以上走ると、疲れて動きたくなくなるが、次の日には回復して動ける。小さい一歩、一漕ぎが確実に目的地に近づき、日々の積み重ねが結果として大きなものになる。この考え方は、登山や自転車だけじゃなく、全てのことに言えることじゃないだろうか。勉強だって、仕事だって、研究だって、人間関係だって、少しずつ着実に築いていくものだ。

その一歩が後ろじゃなく、前に繋がるものだと信じ、日々を生きていきたい。
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2015 / 07 / 17 | Category : キリマンジャロ登山  | comments(0) | 

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