キリマンジャロ登山 5、6日目


キリマンジャロ登頂を無事に果たし、疲労困憊の中、ハイキャンプ(3900m)まで下ってきた。
その夜の出来事。

最後の夜ご飯を疲労の中、粛々と食べる。

DSC05914.jpg


食べ終わる頃に、ガイド(ディビット)がやってきた。
いつもなら、打ち合わせをするときは遅かったり、忘れていた日もあった。
この日は予定の時間より早く来て、よく喋る。

その理由は…、「チップ交渉」

チップは本来、感謝の意として渡すものだが、キリマンジャロ登山では必須のものだ。
ちょっと腑に落ちないが、そうらしい。
僕たちは、ツアー会社のボスと幸い固定チップで交渉成立しているため、話は聞くものの何もこちらから話さなかった。


今回の登山は、ガイド(1)サブガイド(1)、コック(1)、ポーター(7)、旅行者(3)の
合計13人パーティーだ。
チップの相場は、ガイド$15/日、サブガイド$13/日、コック$11/日、ポーター$8/日が標準~最低ラインだろう。
今回6日なので、ガイド$90、サブガイド$78、コック$66、ポーター$48/人。
ガイド、サブガイド、コックはチップシェアでき、ポーターが一人当たり2.3人とすると

(90+78+66)/3+48×2.3=$188

普通に払えば一人当たり$200近く必要になる。
さらに、ガイドは、言葉巧みに吹っかけてくるため、正直アントニオはいくら払ったのか不明だ…。
人の良いアントニオのことだから、$300ぐらい払っているような気がする。
無理やり山頂に連れて行かれて、体力がなくなったのにも関わらず、アントニオがガイドに下山の助力を感謝していたので。

僕たちは、「ジャスパーが決めた金額(契約書に記載されている)があるので、チップは事務所で払う」の一点張りで押しきった。おそらく、金額を言えば少ないと言われ、ビジネスと実際は違うと言われ、鬱陶しいと思ったからだ。契約書もホテルにあると言い、見せなかった。


契約書は大事に手元に持っている(笑)

契約書2



今思えば、本当に固定チップで良かったと思う。
あの鬱陶しいチップ交渉に長い間付き合わされるだけでウンザリする。
そして、直接的に何のお世話にもなっていないガイドに一番お金を払わなくてはならないという葛藤を回避できたことは大きい。ガイドは全体をまとめてはいたのだろう(間接的)が、旅行者にはほぼノータッチだった。
むしろ、ペースを乱したり、卑猥な日本語を使って笑いを取ろうとしたり、ガイドとしての最低限の仕事をしていない。僕たちにとってガイドのランクはポーターと大差ない。いや、荷物ももってもらっていないので、直接的にはポーター以下だ。


そして、次の朝…。
ポーター達に、出発前に固定チップ$300/2人を事務所で払う旨を伝えた。というか、ガイドに言うように催促された。


そして、最後の下山。
ハイキャンプ(3900m)からムウェカゲート(1630m)まで一気に駆け下りた。
道中、レスキュー用のタンカーを運ぶ人と遭遇した。

レスキュー22


50キロもあるらしい…。重すぎる…。今時、重い自転車でも10キロ台なのに。。。
技術より、力で何とかする。アフリカらしい理屈だ。
あれだけ入山料を取っているのだから、フレームメーカーに外注すれば良いのに…。
現地の重く、太い鉄を溶接し、バイク用のサスペンションと車輪を流用しているようにしか見えなかった。大変そうだ。


無事に3人とも登頂および下山することができた。

DSC059334.jpg


アントニオの下山後に発した、「僕は生きている」という言葉が心に残っている。
頂上付近でかなーりキツかったのだろう。本当に無事で良かった。
生きている気持ちを噛み締められるのも登山の良さだと思う。
ここで一歩踏み外したら、死ぬよなーと思いながら、次の一歩を踏み出す。
そんなことが当たり前のようにできるのだから。



【 総 括 】

▼ キリクライマーズのツアー(★★★☆☆)
マチャメルート5泊6日$1100(チップ込み、レンタル込み)
キリマンジャロの入山料が高すぎるので、値段的には安いと思う。交渉が必要だが、マラング村で前泊(マラングルートの場合は前後泊)でき、高度順応プチツアーに参加できたのは大きい。正直、高度順応プチツアーが景色を抜きにしたら一番楽しかった。

他の高級ツアーと比較すると、テントが脆弱だったり、公共トイレしか使えなかったり、ポーターが持つ防水カバーが貧弱だったりするが、それは事前準備でカバーできる。何より、ガイドを当てにするという考え方を捨てることができれば、食事も美味しいし、良いツアーだと思う。
自分の身を自分で守れない人にはオススメしない。
今回、僕たちがアントニオをサポートできたから良かったが、もし予備の物資を持っていなかったら、確実に登頂できていなかっただろう。


▼ ガイド(ディビット)(★☆☆☆☆)
役に立たない。話し上手で頭がキレるためにガイドの職に就けたと思う。
信頼は全くできない。もし、ガイドを指名できるのであれば、別の人にお願いした方が良い。

① 登山中、全く同行していない。山頂アタックのときだけは一緒だったが、それ以外はほぼ別行動。一緒になったとしても一時的で、ルート外のところをフラフラと歩いて、しょうもない日本語喋る。

DSC058784.jpg


② 打ち合わせもすごく適当。ルートの概略の説明はほとんどないし、予定時間の説明もない。出発時間と体調確認だけ。説明を求めればしてくれると思うが、もはや僕たちには必要なかった。

③ フォローが足りない。アントニオの持ち物に関しては、キリクライマーズ全体の意思疎通の悪さとアントニオ本人にも責任がある。しかし、もう少しフォローすべきだ。雨になれば、全力で下るのではなく、自分達の雨具を貸すか、別のツアー会社に有償でも借りに行くべきだ。傘だって良いのだ。僕たちも傘を貸そうとしたが、アントニオに断られたんだけどね。

④ ガイドの自覚がない。登山中に同行していないところ見ても、周りの人を上手く使って、自分は楽をする。といった考えが丸見えすぎる。周りの人を上手く使うのは良いことだけど、要所を押さえられていない。

⑤ 危機感が足りない。アントニオが倒れた点もそうだが、+αの考えを持って、ガイドはとくに登山に挑まなければならない。最悪のケースを考えた時点で、手ぶらで登頂は有り得ない。

ひどかったけど、みんな無事(?)に登頂できて、下山できたので★1つ。


▼ サブガイド(ジャスティン)(★★★☆☆)
優しく、物静か。マットが濡れていたときは、乾かしてくれたり、僕がテントを直していたりしたときは、積極的に手伝ってくれた。道中、僕たちを常に率いてくれた。ただ、ペース配分が良くない。休憩がないのだ。こちらから言わなければ、淡々と登り続けていく。本当に、淡々と登るだけなので、草木の紹介や岩の紹介、何にもない。ただただ登るだけのペースメーカー的な存在になってしまった。人も良いだけに、残念だ。


▼ 食事(★★★★★)
満足。ボリュームもかなりあり、食べきれない。高所で食事を作るのは大変だけど、毎日、ちゃんとした料理が出てくる。パスタはまずいけど、それは仕方がない。しかも、フルーツが最終日まで毎日でてくるところも評価したい。重いフルーツを最後まで頑張って運んでくれている。また、ウェイターもいて、食事の管理もきちんとできていた。


▼ ポーター(★★★★☆)
荷物を運ぶ仕事は何の問題もなかった。だが、預けた荷物が土まみれだったり、雨で濡れていたりした。僕たちは防水袋に入れていたので大丈夫だったが、アントニオは濡れていたようだ。これはポーターの責任ではないのだが、意識向上してもらいたい。


▼ キリマンジャロという山(★★★☆☆)
キリマンジャロには憧れを持って登ったが、道中の天候にも恵まれなかったのもあり、イマイチ楽しめなかった。登山を味わえるためマチャメルートにしたが、両手を使って登る場所は1箇所しかなく、トレッキングの延長線だった。何よりも登山費用がバカみたいに高い。ケニア山に登った方が費用対満足度は高かったと思う。だけど、山頂付近の景色は息を呑むような絶景だった。キリマンジャロという憧れの山、目標だった5000m級の山に登れたという達成感と大名登山は十分味わえた。


マチャメ標高
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2015 / 07 / 19 | Category : キリマンジャロ登山  | comments(0) | 

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