海外旅行は、学生時代や社会人時代を通して、バックパッカー(リュック1つで旅行をするスタイル)が主だった。

そして、今は世界を自転車で走っている。

今回、イラン国内を自転車ではなく、バックパッカーとして各地を回った。比較対象が出てくると、バックパッカーと自転車旅行の違い、メリット(+)、デメリット(-)を再認識させられた。

丁度いい機会なので、バックパッカーと自転車旅行の違いを紹介しようと思う。多少、自転車旅行贔屓なのはご勘弁を(笑)


スピードが違う


ゆっくり景色を堪能できる自転車


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僕たちの場合、自転車の平均速度は15km/h程度。1日の平均移動距離は70km程度だ。自転車乗りの中では遅い方だが、毎日走ることを考えると「余力」が非常に大事になってくる。1日に150キロ以上も走った日もあったが、翌日に残る疲労感がかなりある。

スピードは遅いが、メリットもある。バスの車窓の景色は一瞬だが、自転車では時間に縛られず長時間景色を堪能できる。

(-) 1日の移動距離が短い
(-) 体力コントロールが必要
(+) 時間を気にせず景色を堪能できる


気軽に短時間で移動可能なバックパッカー


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バックパッカーの移動手段は、バス、車、船、飛行機であり、自転車と異なるのは「気軽」に乗り物に乗ることができ、短時間でより多くの場所に訪れることができる点だ。日々の移動距離が長く、バスで寝ている間に500キロ進むことなんてザラにある。ちなみに、自転車も乗り物に積み込めるが、自転車の扱われ方が気になり、到底気軽に乗れない。
ただ、途上国に行けば行くほど、思い通りの時間配分で進めない場合が多い。「人が集まったら出発」するバスがあると、スケジュール管理はできない。あと、これも途上国だとバスの故障が頻発する…。

(+) 気軽に乗り物に乗れる
(+) 体力的に楽
(+) 多くの場所に訪問できる
(-) 途上国だと時間通りに進まない


人との距離


現地人との距離は近いが、友達はできにくい自転車


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自転車の場合、かなり現地人との距離は近い。
自転車は目立つので、かなりの確率で興味を持たれ、呼び止められることが多い。
しかも、観光地よりもド田舎を走ることが多いため、生活に根付いた現地人と触れ合い、現地人の友人ができる。
しかし、辺鄙な場所ばかり行くと、他の旅行者との交流がかなり少ない。とくに日本人旅行者と同じ宿に泊まったことは本当に数えるほどしかなかった。

(+) ド田舎に行ける
(+) 観光地化されていない場所や人々に会える
(-) 旅仲間はあまりできない


現地人の友人はできにくいが、旅仲間ができるバックパッカー


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人のスタイルによって一概には言えないが、ほとんどのバックパッカーは観光地に滞在する。そのため、現地人=商売人という構図ができてしまう。不意に近寄ってくる現地人は、観光客から商品やサービスを売り、お金を稼ごうとする人が多い。もちろん、善意できてくれる人も多いだろうが、田舎と観光地で比較すると、歴然たる差がある。

一方、現地人の友人はできにくいが、旅仲間は圧倒的に出来やすい。

世界各地には「日本人宿」と呼ばれる宿が点在している。その宿は、日本人が経営していたり、日本語が喋れる従業員がいたりするため、多くの日本人旅行者が集まってくる。旅の情報交換や一時的に一緒に行動を共にし、不安な地区を乗り切るなど、様々な利点がある。

同じ志をもつ人とは共感しやすく、友達になりやすい。

数えるほどしか日本人と同じ宿に泊まったことしかない僕たちでも大切な友人ができた。

(-) 現地人の友人はできにくい
(+) 旅仲間ができやすい


宿泊施設が違う


チャリダーは予約せずに宿を見つける


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自転車旅行の場合、様々な宿泊形態がある。
ホテル、キャンプ、野宿、民家…。
ある程度、街に宿やキャンプ場にあるか調査し、そこに向かうスタイル。現地人に宿の場所を聞いて、民家に泊めてもらう場合も。
僕たちは、基本的に野宿をしないので、ある程度調べるが、一般的なチャリダーは宿を予約する人はほぼいない。


バックパッカーは予約して行く


これも人によって異なるが、ホテル(安宿)を予約していく人がほとんどじゃないかな?と思う。

移動 → 宿 → 観光

という流れ上、移動に小回りが利かないため、予約しておいた方が断然効率的だからだ。予約できない宿も多数あるため、ひょっこり現れて、宿泊する人もいる。


目的が違う


自転車は線の旅行(道中を楽しむ)


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目的がバックパッカーと自転車旅行で最も異なる点だ。
自転車旅は観光地で遊ぶことが目的ではなく、道中を楽しむことが目的なのだ。自転車で走っているその時々が旅行なのだ。

なので、観光地に行っても、スルーする自転車乗りは多い(笑)
人が多かったり、道が狭かったり、坂がキツかったり、疲れていたり、入場料が高かったりすると、まー、行かなくても良いかな。と、あっさり妥協してしまう(笑)

観光地での楽しみ以上に、走っているときに楽しみを見出しているのだ。

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バックパッカーは点の旅行(目的地で楽しむ)


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バックパッカーの主目的は観光することだ。

イランでバックパッカーを経験して分かったことがある。
「観光が目的」と考えると、観光地に着き次第、「観光しなければいけない」という、強迫観念のようなものが生じるのだ。

ただただのんびりする。

そんな日が続くと、強い罪悪感を抱いた。
さらに、効率を考え、夜行バスで移動し続けると、ストレスが生じた。移動は基本的に休憩だと思っていたが、慣れない移動は疲労を伴った。



自転車は自転車なりの苦労があり、バックパッカーにはバックパッカーなりの苦労がある。どちらが良い悪いは判断できないが、自分たちが、どちらにあっているかは判断できる。

短時間で観光地を回るのではなく、ゆっくり自分たちのペースで世界の田舎を走る方が僕たちにはあっている。

主食が移動、たまにあるスパイスや甘味が観光地。
これぐらいのバランスが僕たちには丁度良い。
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2016 / 07 / 14 | Category : 〔 その他 〕  | comments(2) | 

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▶ Comment

ほんと仰るとおりです。

線の旅行と点の旅行という表現は的を得ていますね。ゆっくりゆっくりと目の前の景色が動き、凄い絶景の中にいつのまにいた事に気づき、ハッとする、という経験は自転車旅行でしか出来ないでしょうね。ヨーロッパを走っていた時、幾つかの観光都市に行きましたが、そこでの点の経験は印象には残っていません。流石にバルセロナに来ちゃったからサグラダファミリアくらいは見ないとバカみたいだから、と仕方なしに観に行く感じでした。それよりは、アメリカでの絶望的な砂漠の道やクロアチアの海沿いの音のない世界とか、線での経験が醍醐味でした。

あと、バックパックはジジイでもできるから格好悪い、というのが僕の価値観です(笑)!自転車旅行者は格好いい!クールです!
2016.07.15 08:05 | URL | Sekitoba #- [edit]
やっぱり、苦しい経験があるからこそ、心に残るものが大きいのだと思います。
同じ景色でも苦労したからこそ、得られるものがあるだろうし、そういった経験がやりやすいのが自転車かな。
お互いイイ経験できて本当に良かったな♪

近くに有名な遺跡があるのに行っていないなんて勿体無い。
と言われることもあるけど、行かないのは自転車乗りなら何となく分かってくれる気がする(笑)
2016.07.18 23:26 | URL | ようゆか #- [edit]

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